東北森林科学会 第9回大会 

2004年度(平成16年度) プログラム

と き : 2004年8月24日(火)〜25日(水)

ところ : 岩手大学農学部 (盛岡市上田3−18−8)


主 催 : 東北森林科学会
共 催 : 岩  手  県
日本林業技術協会東北支部


大会参加者の皆様へ

受 付
日時 8月24日(火) 午前9時より
場所 岩手大学農学部 1階 1番講義室(北講義棟)
 受付時に大会講演要旨集を配布致します。また、事前に参加費、懇親会費をお振り込み頂いていない方は、受付時にお支払いください。
大会参加費(当日)
(要旨集代を含む)
2,000円
懇親会参加費(当日) 一般 4,000円
学生 2,000円
総 会
 東北森林科学及び日本林業技術協会東北支部の総会を下記の通り行います。
日時 8月24日(火) 17:00-18:30
場所 2番講義室
懇親会
日時 8月24日(火) 18:30-20:00
場所 岩手大学生活協同組合 中央食堂
編集委員会
日時 8月24日(火) 10:00-11:00
場所 1号会議室(1号館)
理事会
日時 8月24日(火) 11:00-13:00
場所 1号会議室(1号館)
昼食、宿泊等について
 昼食は大学生協中央食堂(11:30-13:30)、農学部食堂(11:30-14:00)、近隣のレストラン等をご利用ください。宿泊につきましては、各自でご対応お願い致します。また、会場には十分な駐車スペースがございませんので、自動車でのご来場はご遠慮ください。

大会日程


テーマ別セッション

■  テーマA
東北地方における長伐期施業研究の高度化に向けて
―各機関の取り組みと今後の展望―
 福島大会「東北地方のスギ高齢林の現状と課題」セッション,今春の森林施業研究会「長伐期施業の可能性を探る!」シンポなど,人工林の長伐期施業の可能性について議論が進み,長伐期施業研究は密度管理や気象害対策等の具体的技術を検討する段階に来ています。これまで本学会や林学会で高齢林や長伐期施業の研究が発表されていますが,折角の貴重な研究成果を総合化し,東北地方ならではの長伐期施業を議論する機会を設けたいと考えます。各県,森林管理局からの報告を特に希望しますが,勿論その他の機関からの報告も歓迎します。
話題提供:西園朋広(森林総合研究所東北支所)「スギ高齢人工林における林分成長量の時間変化−長期モニタリングデータを用いた地位間の比較−」/福森卓(古河林業(株)阿仁林業所)「秋田地方民有林における長伐期施業の可能性と問題点」/木戸口佐織(岩手県林業技術センター)「岩手県におけるスギ高齢林の実態調査結果」/石井洋二(福島県林業研究センター)「会津地方の林分収穫表施業体系とスギ高齢林」/高橋教夫(山形大学農学部)「180年生スギ人工林の構造について−樹冠を中心にして−」/國崎貴嗣(岩手大学農学部)岩手山麓のスギ高齢林における冠雪害と凍裂の発生傾向」/納谷康一(東北森林管理局森林技術センター)「森林技術センターにおけるヒバ天然林施業研究への取り組み(仮)」/金指達郎(森林総合研究所東北支所)「「冷水沢ヒバ林成長量試験地」における78年間の蓄積の変動」
コーディネーター:國崎貴嗣(岩手大学農学部,〒020-8550盛岡市上田3-18-8,Tel&Fax 019-621-6279 E-mail : kunisaki@iwate-u.ac.jp)/澤田智志(秋田県森林技術センター,河辺郡河辺町戸島字井戸尻台47-2)
■  テーマB
森林環境教育が進展する条件・課題
 ここ数年、森林環境教育は様々な活動が行われるようになり、学会でも森林科学の課題の1つとして認知されつつある。また、昨年成立した「環境の保全のための意欲増進及び環境教育の推進に関する法律」は、森林を舞台とした環境教育の展開に新たな条件を与えることが予想される。しかし、学校の教育現場では、森林教育の継承性が確保されず、また子供たちをフィールドで活動させるにあたっての安全確保や教師の負担等もあり、必ずしも森林環境教育が順調に展開しているとはいえない状況もうかがえる。そこで本セッションでは、学校、行政等の関係者の参加も得ながら、あらためて森林環境教育を進展させるための具体的な条件・課題について議論したい。
話題提供:河野裕之(岩手北部森林管理所)「地元安代小学校と岩手北部森林管理所との連携授業の事例(仮)」/中村文治(盛岡地方振興局林務部県有林管理主査)「森林ふれあい学習館オープンと今後の課題」/上野幸子(宮古市立宮古第一中学校教諭)「下橋中学における森林環境教育の取り組みと課題(仮)」
コーディネーター:比屋根哲(岩手大学農学部,Tel&Fax 019-621-6135,E-mail: hiyane@iwate-u.ac.jp)/大石康彦(森林総合研究所東北支所)
■  テーマC
東北地方の松くい虫被害を見直す
―その実態と今後の対策―
 青森県を除く東北5県の松くい虫被害総量は2003年には20.9万立方米(民有林のみ)に達し、中国地方(5県)とともに、わが国における被害発生の最も多い地方となった。温暖な地方に較べるとかなり少ない東北地方の温量がマツ材線虫病の発生・蔓延・防除に影響を及ぼしている。この影響は東北地方の被害発生現象を複雑化し、防除を難しくしていると一般に評価されているが、本当だろうか?この辺りから議論して、これまでの防除法等の見直しを行い、東北地方の被害実態に即した防除対策について考えたい。
話題提供:小岩俊行(岩手県林業技術センター)「岩手県における松くい虫被害北端地域の被害と防除の取組み」/市原優(森林総合研究所東北支所)「東北地方のマツ材線虫病の特徴」/長岐昭彦(秋田県森林技術センター)「潜在感染木による発病過程の推測」/星崎和彦(秋田県立大学森林科学講座)「被害木の炭化で「夕日の松原」を松くい虫から守る」/金子智紀(秋田県森林技術センター)「海岸マツ林の被害跡地対策−砂丘地における広葉樹林造成−」
コーディネーター:小林一三(秋田県立大学生物資源科学部,Tel: 018-872-1618, Fax: 018-872-1677, E-mail : kobayasi@akita-pu.ac.jp)

ポスターセッション

今年度も2日間に分けて実施します。ご自分の番号のパネルにポスターをお貼りください。
ポスターセッション1日目
8月24日(火)11:00-15:00(6番講義室)
10:00-11:00 ポスター準備
13:00-14:00 コアタイム
15:00-16:00 ポスター回収
1 白神山地におけるクマゲラ繁殖木周辺の植生の特徴
   中村充博(森林総合研究所東北支所)
2 ウダイカンバ幼木を加害するハンノキカミキリの生態
   後藤忠男(森林総合研究所東北支所生物被害研究グループ)
3 白神山地における森林性鳥類の長期モニタリング
   鈴木祥悟(森林総合研究所東北支所)
4 ヒバ造林地の野ネズミ被害について
   矢本智之(青森県農林総合研究センター林業試験場)
5 盛岡市近郊林に生息するニホンカモシカ個体群の環境選択性と森林構造との関係
   國崎貴嗣(岩手大学農学部)
6 山形県におけるニホンツキノワグマ有害捕獲区域と捕獲数変動による出没被害地の類型化                 伊藤聡(山形県環境科学研究センター)
7 山形県におけるナラ類集団枯損被害の現状
   斉藤正一(山形県森林研究研修センター)
8 各種方法により推定したスギの雪圧害抵抗性の遺伝率
   宮下智弘(林木育種センター東北育種場)
9 ニセアカシアの種子における異型性とその発芽特性                                         高橋文(山形大学農学部)
10 スギ人工林内に出現する林種ごとの植物種多様性
   山田耕司(青森県農林総合研究センター林業試験場)
11 岩手大学御明神演習林の若齢人工林における混生樹の種構成
   杉田久志(森林総合研究所東北支所)
12 ブナ幼齢造林地におけるブナと雑草木の生長
   上野満(山形県森林研究研修センター)
13 複層林施業の問題点と改良案
   和田覚(秋田県森林技術センター)
14 クロマツ当年葉と1年葉の秋季摘葉が翌年の新梢成長に及ぼす影響
   及川夕子(秋田県立大学生物資源科学部生物環境科学科森林科学講座)
15 スギ−ヒバ2段林における上木伐採が下木に及ぼす影響
   小野寺賢介(北海道立林業試験場道南支場)
16 岩手県における森林の炭素固定量
   丹羽花恵(岩手県林業技術センター)
17 環境変化による音響環境の比較
   永山晋一郎(山形大学農学部)
18 軟X線デンシトメトリーを用いたブナ二次林の炭素重量の推定法
   野堀嘉裕(山形大学農学部)
19 実取遺跡の井戸枠の年輪変動
   澤内寧子(山形大学農学部)
20 白神山地ブナ林における来訪者の行動内容−岳岱自然観察教育林における事例−
   大石康彦(森林総合研究所東北支所)
21 保安林における行為規則ーオーストリア、スイス、フランスの比較ー
   古井戸宏道(森林総合研究所東北支所)
22 盛岡製材業組合の経営展開とその機能
   石川歩(岩手大学大学院農学研究科)  
23 広葉樹施業技術の確立に向けて
   佐々木周一(宮城県林業試験場)
24 0.45uクラスベースマシンのスイングヤーダ集材功程
   佐々木誠一(岩手県林業技術センター)
25 高性能林業機械による若齢スギ受傷部位の経年変化
   根本悠平(岩手大学大学院農学研究科森林管理学研究室)
26 使用後5年経過した木製側溝蓋の耐朽性
   東野正(岩手県林業技術センター)

ポスターセッション2日目

8月25日(水)9:30-13:00(6番教室)
24日16:00〜17:00または25日9:00 - 9:30 ポスター準備
12:00〜13:00 コアタイム
13:15〜13:45 ポスター回収
1 乾シイタケ栽培作業の省力化(T)−鋼管使用による天地返し作業時間の短縮− 
   小原孝文(岩手県林業技術センター)
2 ヤマブシタケ原木栽培技術の開発 
   成松眞樹(岩手県林業技術センター)
3 カラマツホダ木からのきのこ数種の発生量 
   杉浦由美(岩手県林業技術センター)
4 形態的特徴の異なるナメコ菌株の再生−核菌糸の交配例U
   三河孝一(山形県森林研究研修センター)
5 ネマガリタケ苗の成長 
   中村人史(山形県森林研究研修センター)
6 サケツバタケの露地発生 
   阿部実(秋田県森林技術センター)
7 ヒラタケ栽培施設に発生した菌傘変形株について(U)
   山田尚(秋田県森林技術センター)
8 チョレイマイタケの培養特性(U) 
   菅原冬樹(秋田県森林技術センター)
9 アカマツ天然林における環境整備後のクロカワ・アミタケの発生量および発生位置の変化 
   古川成治(福島県林業研究センター)
10 マツ新梢切枝を用いたマツノザイセンチュウ通過阻害試験 
   佐藤博文(秋田県森林技術センター)
11 スギ雄性不稔固体の発見 
   五十嵐正徳(福島県林業研究センター)
12 高湿度条件下におけるマツの大量つぎ木技術改良試験 
   渡邉次郎(福島県林業研究センター)
13 マツノザイセンチュウ折抗性クローンの開花特性と種子と花粉の発芽率 
   小澤創(福島県林業研究センター)
14 ヒバ人工林の枝打ち処理後、5年間の樹脂流出状況 
   田中功二(青森県農林総合研究センター林業試験場)
15 ヒバ漏脂病の材質劣化に関与する苗類の探索 
   窪野高徳(森林総合研究所東北支所)
16 ヒバ漏脂病懼病木から分離された菌類の接種試験 
   市原優(森林総合研究所東北支所)
17 現行の枝打ちヒノキ林における樹幹変形木の出現抑制効果 
   在原登志男(福島県林業研究センター)
18 積雪表面からの融雪水の浸透特性に関する研究 
   柴田真理(岩手大学大学院農学研究科)
19 融雪に起因した土砂災害防止に関する研究 
   豊田哲郎(岩手大学)
20 阿武隈地域の林道法面における緑化施工後の植生変化 
   齋藤直彦(福島県林業研究センター)
21 ニセアカシア萌芽を回避する植栽方法の検討 
   田村浩喜(秋田県森林技術センター)
22 土壌水分センサーによる森林の表層土壌含水率の観測 
   甲田朋子(岩手大学大学院農学研究科)
23 斜面型及び伐採率の違いが広葉樹林の土砂流出に及ぼす影響 
   今井辰雄(福島県林業研究センター)
24 2002年7月岩手県釜石市で発生した土砂災害に対する住民意識調査 
   遠藤康多佳(岩手大学大学院農学研究科)

口頭発表

8月25日(水)9:00-11:45(2番教室)
 口頭発表は1題あたり15分(質疑応答を含む)です。使用できる機材はOHPと液晶プロジェクターです。パワーポイントを使用される方は、ファイルを受付でお渡しください。発表者には次の発表者の座長をしていただきます。
9:00-9:15 1 開葉季のブナ林におけるPPFDの垂直分布と全天空写真画像との関係 
   齋藤武史(森林総合研究所東北支所)
9:15-9:30 2 林床におけるブナ稚樹の空間分布〜親木からの距離に依存する稚樹本数〜 
   石井健(山形大学大学院農学研究科)
9:30-9:45 3 野生動物移動経路としての馬越石トンネルについて 
   松山正將(東北工業大学工学部建設システム工学科)
9:45-10:00 4 ヒバの生理特性をクロロフィル蛍光分析で得られるNPQmaxで評価する 
   橋本良二(岩手大学農学部)
10:00-10:15 5 ミニチュア採種園における花粉動態の解明−アイソザイムマーカーを用いた一事例− 
   宗原慶恵(林木育種センター東北育種場)
10:15-10:30 6 宮城県のスギ林分でみられた根株腐朽病 
   須藤昭弘(宮城県林業試験場)
10:30-10:45 7 森林土壌における温室効果ガスの吸収・排出メカニズムの解明 
   五十嵐正徳(福島県林業研究センター)
10:45-11:00 8 シミュレーションによる土場残材収集コストの検討 
   立川史郎(岩手大学農学部農林環境科学科)
11:00-11:15 9 伝統的資源利用法の変遷と農林業の現状〜上山市組地区I家の事例〜 
   渡辺孝之(山形大学大学院農学研究科)
11:15-11:30 10 北洋材輸入の現状と課題〜酒田港の事例〜 
   勝亦悠貴(山形大学農学部)
11:30-11:45 11 フランスにおける水源保全のための森林管理ーAgrivair社有林(Vittel市)の事例ー 
   古井戸宏道(森林総合研究所東北支所)

大会会場案内図

会場への交通
○バスの利用 盛岡駅バスターミナル11 番のりば、岩手県交通バスの駅上田線「松園バスターミナル行き」又は駅米内団地線東緑が丘団地経由の「桜台団地行き」に乗車し、「岩手大学前」で下車。
○タクシーの利用 盛岡駅から約2km 約10 分。
○徒歩 盛岡駅から約25 分。

大会に関する問い合わせ先

〒020-8550 岩手県盛岡市上田三丁目18-8 岩手大学農学部農林環境科学科内
東北森林科学会 第9回大会運営委員会
事務局:井良沢 道也  TEL & FAX 019-621-6137
E-mail:irasawa@iwate-u.ac.jp