東北森林科学会 第10回大会  

2005年度(平成17年度)

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と き : 2005年8月26日(金)〜27日(土)

ところ : 弘前大学総合教育棟(文京キャンパス:弘前市文京町1番地)

主 催 : 東北森林科学会
共 催 : 青  森  県
日本森林技術協会東北支部
協 賛 : 梶@青 研

東北森林科学会第10回大会運営委員会

〒020-8550 岩手県盛岡市上田三丁目18−8
岩手大学農学部農林環境科学科内
事務局 : 井良沢 道也  TEL & FAX 019-621-6137
E-mail : irasawa@iwate-u.ac.jp

大会参加者の皆様へ

受 付

日時 8月26日(金) 午前9時より
場所 弘前大学総合教育棟 3階 314講義室
受付時に大会講演要旨集を配布致します。また、事前に参加費、懇親会費をお振り込み頂いていない方は、受付時にお支払いください。
大会参加費(当日)
(要旨集代を含む)
2,000円
懇親会参加費(当日) 一般 4,000円
学生 2,000円

総 会

東北森林科学及び日本林業技術協会東北支部の総会を下記の通り行います。
日時 8月26日(金) 17:00-18:00
場所 301番講義室

懇親会

日時 8月26日(金) 18:30-20:00
場所 弘前大学生活協同組合 レストランスコーラム

編集委員会

日時 8月26日(金) 10:00-11:00
場所 大会議室(総合教育棟2階)

理事会

日時 8月26日(金) 11:00-13:00
場所 大会議室(総合教育棟2階)

昼食、宿泊等について

昼食は大学生協カフェテリア(26日のみ営業)、同じくレストランスコーラム(26、27日営業)等をご利用ください(周辺に飲食店が少ないためこちらをご利用下さい)。宿泊につきましては、各自でご対応お願い致します。また、会場では大会期間中消防演習が予定されておりますので、自動車でのご来場はご遠慮ください。

大会日程


テーマ別セッション

テーマA,B
青森ヒバの基礎研究とその応用

青森ヒバ研究は、ここ数年、生態、育種、生理、保護など様々な分野で進展があった。しかし、ヒバを題材に分野横断的議論の機会は少ない。こうした議論は「育林的に見た保護のあり方」や、「育種と育林」のように個々の成果を統合して応用を検討すると同時に、個々の研究のより面白い方向性を模索する機会になり、研究の質を上げることになるだろう。
本セッションでは、分野横断的な情報交換を行い、国有林、民有林の課題についても発表を頂き、ヒバについての研究と、応用について様々な議論をそれぞれの立場から自由に行いたい。
報告者(順不同):富岡 司(青森県農林総合研究センター林業試験場)はじめに−ヒバ研究の進展とその効果/ 橋本良二(岩手大学農学部)ヒバ芽生えの子葉期から鱗片葉期における光合成反応/ 佐藤隆士(森林総合研究所東北支所)ヒバ種子を加害するアスナロモンオナガコバチの生活史と寄生様式/ 山路恵子(森林総合研究所東北支所)異なる土壌条件で生育するヒバ実生の根圏微生物と化学成分/ 工藤俊美(青森県指導林家・滝ノ沢林業研究グループ副会長)小型穂木による青森挿し木苗生産を目指す/ 矢本智之(青森県農林総合研究センター林業試験場)CAPSマーカーによるヒバクローン識別−挿し木植栽林を対象にして−/ 兼平文憲(青森県農林総合研究センター林業試験場)ヒバ精英樹等のクローン別発根特性−ヒバミニチュア採種園を造成するにあたり−/ 田中功二(青森県農林総合研究センター林業試験場)ヒバ精英樹等のクローン別発根特性−ヒバミニチュア採種園を造成するにあたり−/ 今 純一(青森県農林総合研究センター林業試験場)ヒバ造林地で問題になる野ネズミ等の被害について/ 下平 敦(青森森林管理署)「青森ヒバを国民の手に」総合戦略/ 森 茂太(森林総合研究所東北支所)青森ヒバの個体・地域により異なる種子・実生形態−豊凶差のある津軽・下北半島の比較/ 櫃間 岳(森林総合研究所東北支所)異なる光環境下におけるヒバ稚樹の光合成/ 河崎久男(林木育種センター東北育種場)ヒバの育種の進め方−やっぱり精英樹選抜育種なのか?−/ 中嶋敏裕(青森県農林水産部林政課)青森県におけるヒバ造林の現状と課題/ 市原 優(森林総合研究所東北支所)ヒバ漏脂病の樹脂流出に関与する病斑と菌類/ 納谷康一(東北森林管理局森林技術センター)ヒバの巣植えによる低コスト更新の検討について/ 澤内寧子(山形大学大学院農学研究科)青森ヒバの年輪情報と気象の関係
コーディネーター:森 茂太(森林総研東北支所 〒020-0123 岩手県盛岡市下厨川字鍋屋敷92-25,電話:019-648-3941,携帯:090-2993-9308  E-mail : moris@ffpri.affrc.go.jp/ 兼平文憲(青森県林業試験場 青森県東津軽郡平内町大字小湊字新道46-56,TEL:017-755-3257 FAX 017-755-4494

テーマC
森林環境教育の課題と展望

森林環境教育分野のセッションが東北森林科学会で企画されるのは今年で5度目である。この間、森林環境教育に関するセッションは、日本森林学会でも連続して開催され、多くの研究や実践事例が蓄積されつつある。しかし、森林環境教育は多様な実践フィールドで様々な形で展開されており、学会としては引き続きそれぞれの地域における実践事例や研究事例をもとにした検討が必要である。今回のセッションでも、これまでと同様に森林環境教育に関わる実践例、研究事例の報告を広く呼びかけることにしたい。とりわけ、今回開催地となる青森県は、白神の世界遺産をかかえ、エコツアーや自然学校等の豊富な実践があることから、原生的な自然を活用した森林環境教育の事例報告や研究報告を期待したい。
話題提供:原田正春(東北森林管理局青森事務所)白神山地周辺における森林環境教育の場の提供について/ 関 智子(青森大学大学院環境科学研究科)北東北の森林を舞台とする青森大学自然学校の取り組み/ 比屋根 哲(岩手大学農学部)これからの森林環境教育の課題−研究者の視点から−
コーディネーター:比屋根哲・山本信次(岩手大学農学部)・大石康彦(森林総合研 究所東北支所)/ 連絡先:比屋根哲(岩手大学農学部,〒020-8550 盛岡市上田3丁目18−8,TEL& FAX:019-621-6135,E-mail:hiyane@iwate-u.ac.jp)

テーマD
混交林化した人工林の実態と取り扱い

戦後の拡大造林推進により大面積に造成された針葉樹人工林では、多雪環境や手入れ不足などのために広葉樹が侵入して針広混交林が形成されているところが多くみられます。従来このような人工林は「不成績造林地」と呼ばれ、混交した広葉樹は除伐の対象とされてきましたが、近年になって生物多様性の面からその価値が見直され、それを生かした省力的・合自然的な人工林の取り扱いが新しい森林施業のあり方として注目を集めています。混交林の現状把握、その成立過程、積極的に混交林を作る方法、造林未済地問題など、さまざまな観点から議論をする場としたいと思います。
報告者:西園朋広(森林総合研究所東北支所)秋田県森吉山麓におけるスギ・落葉広葉樹混交林の分布実態−ランドサットTMデータと森林調査簿情報を用いた解析−/ 杉田久志(森林総合研究所東北支所)秋田県森吉山麓における人工林由来の針広混交林の樹種構成と構造/ 和田 覚(秋田県森林技術センター)多雪環境下にあるスギ人工林の標高階別成績と混交林化の実態/ 國崎貴嗣(岩手大学農学部)スギ?落葉広葉樹混交林における稚樹種数の局所的不均一性と林内光環境―構造方程式モデリングによる仮説の導出―/ 大原偉樹(森林総合研究所東北支所)多雪地帯のスギ人工林に由来する針広混交林の形成過程/ 星野大介(森林総合研究所東北支所)地位の異なるウダイカンバ・スギ混交林2林分の15年間の構造変化 −岩手大学御明神演習林の事例−/ 小野瀬浩司(山形県森林研究研修センター)スギ一斉林か針葉混交林かの判定について/ 江藤幸乃(東北大学大学院農学研究科)スギ人工林における間伐が種多様性の回復に及ぼす影響について/ 新井大輔(山形大学農学部)漸伐による高齢スギ人工林の広葉樹林化の試み−豪・多雪地帯の高海抜地の事例−/ 澤田智志(秋田県森林技術センター)スギ・ケヤキ混交林の植栽後10年間の成長経過
コーディネーター:杉田久志(森林総合研究所東北支所(森林生態研究グループ),Tel: 019-648-3943, Fax: 019-641-6747, E-mail : sugitah@ffpri.affrc.go.jp)

ポスターセッション

今年度も2日間に分けて実施します。ご自分の番号のパネルにポスターをお貼りください。
ポスターセッション1日目
8月26日(金)11:00-15:00(310講義室)
10:00-11:00 ポスター準備
13:00-14:00 コアタイム
15:00-16:00 ポスター回収
1 白神山地ブナ林における来訪者の行動内容とフィールドの関係
大石康彦(森林総合研究所東北支所)
2 岩手山周辺地域における森林レクリエーション施設の立地特性
西園朋広(森林総合研究所東北支所)
3 ブナ個体群の分断化が次世代の遺伝的多様性に与える影響
沼野直人(東北大学大学院農学研究科資源生物科学専攻生物共生科学研究室)
4 林床におけるブナ稚樹の空間分布−親木の根元は種子が食害を受けやすい−
石井 健(山形大学大学院農学研究科)
5 相対照度の違いがブナ植栽木の成長に及ぼす影響
山田耕司(青森県農林総合研究センター林業試験場)
6 ケヤキ疎植造林地における生長と樹幹型
上野 満(山形県森林研究研修センター)
7 庄内海岸林の実態と更新の可能性
志斎和貴(山形県森林研究研修センター)
8 広葉樹二次林の用材林誘導を目的とした除伐の効果
丹羽花恵(岩手県林業技術センター)
9 高所のカラマツ人工林をどうしてゆくか?−自生広葉樹を活用した針広混交林の誘導のための間伐設計−
浅沼晟吾(東北地域環境計画研究会)
10 長坂モニタリング試験地における水文特性
金子智紀(秋田県森林技術センター)
11 秋田県の海岸林における松枯れとニセアカシアの拡大
田村浩喜(秋田県森林技術センター)
12 白神山地世界遺産地域のブナ林内における気温緩和作用の季節変化
齋藤武史(森林総合研究所東北支所)
13 カラマツ人工林における間伐が繁殖鳥類群集に与える影響
鈴木祥悟(森林総合研究所東北支所)
14 ナラ枯損木のシートおよび網被覆によるカシノナガキクイムシ防除上の留意点
在原登志男(福島県林業研究センター)
15 液化炭酸製剤によるナラ類枯死木の伐倒駆除方法
斉藤正一(山形県森林研究研修センター)
16 青森県におけるマツ材線虫病への対応
中村憲嗣(青森県農林総合研究センター林業試験場)
17 クマゲラの餌資源としての枯損木量
中村充博(森林総合研究所東北支所)
18 スギ黒点枝枯病菌と雄花生息性菌類群の拮抗反応
窪野高徳(森林総合研究所)
19 マツノザイセンチュウ接種検定における線虫の動態
佐藤博文(秋田県森林技術センター)
20 山形県産スギ材の材質特性に関する調査
鈴木基修(山形県森林研究研修センター)
21 スギ芯持ち柱材四面溝切り加工による試験
高坂泰則(青森県農林総合研究センター林業試験場)
22 スギ・ヒバ複合積層材の断面構成の検討
飯田昭光(青森県農林総合研究センター林業試験場)
23 岩手県産スギ材用のスパン表の作成
東野 正(岩手県林業技術センター)
24 スイッチバック式作業道の路線形評価
立川史郎(岩手大学農学部)
25 スイングヤーダを使用した列状間伐の労働生産性
水田展洋(宮城県林業試験場)

ポスターセッション2日目
8月27日(土)9:30-12:30(310講義室)
26日16:00〜17:00または27日9:00 - 9:30 ポスター準備
11:30〜12:30 コアタイム
12:30〜13:00 ポスター回収
1 アカマツの穂木の保存方法とその期間がつぎ木の活着率に及ぼす影響について
渡邉次郎(福島県林業研究センター)
2 マツノザイセンチュウ抵抗性暫定採種園における各クローンの種子生産量
小澤 創(福島県林業研究センター)
3 SCARマーカーによる東北育種基本区内スギ品種の識別
宮下久哉(林木育種センター東北育種場)
4 ヒノキ人工交配家系に対する組合せ能力の推定と選抜効果
宮下智弘(林木育種センター東北育種場)
5 複数年にわたるスギカミキリ接種試験結果の解析
東原貴志(林木育種センター東北育種場)
6 TMデータと標高データを用いた白神山地の森林分類図作成
粟屋善雄(森林総合研究所)
7 東北地方15事例にみる住民参加・パートナーシップによる森林・管理利用システムの形成過程
秋廣敬恵(東京大学農学部生圏システム学専攻農学特定研究員)
8 「やまびこ」の1日の変動
齋藤公美子(山形大学農学部)
9 海岸クロマツ林の保水量の推定
瀧誠志郎(山形大学農学部)
10 ブナ二次林における幹材積成量の年変動
安田一也(山形大学農学部)
11 樹木年輪画像を対象とした年輪幅読み取りソフトの開発
野堀嘉裕(山形大学農学部)
12 最深積雪指示計および着生コケを用いたサワグルミ林内の積雪流動観測の試み
小薬美夏(山形大学農学部)
13 ブナ林におけるブナ種子腐敗の発生の季節変化
市原 優(森林総合研究所東北支所)
14 林道切土法面吹付施工地の植生変化−草本類による吹付け施工地とマメ科低木類を混入した吹付け施工地の比較−
齋藤直彦(福島県林業研究センター)
15 河川流域におけるニセアカシアの分布拡大と種子の役割
高橋 文(山形大学大学院農学研究科)
16 ブナ豊作年次の個体による開花の違い
大山智子(山形大学農学部)
17 ブナ・ミズナラ林における下層植物の刈り払いを伴う間伐による鳥類の出現変化
長岐昭彦(秋田県森林技術センター)
18 ホタテ貝殻粉末を利用したシイタケ菌床栽培試験
中里康和(青森県農林総合研究センター林業試験場)
19 リンゴ剪定枝を利用した菌床栽培技術に関する研究
久野正俊(青森県農林総合研究センター林業試験場)
20 ハタケシメジ露地栽培における菌床埋設方法について
阿部 実(秋田県森林技術センター)
21 シロナメツムタケの培養特性と露地発生について
山田 尚(秋田県森林技術センター)
22 岩手県におけるウルシの生長経過
泉 憲裕(岩手県林業技術センター)
23 種菌シートによるアカマツ成木へのマツタケ菌接種法の開発
成松眞樹(岩手県林業技術センター)
24 福島県内産ホンシメジ菌株の人工培養地上での発茸性
古川成治(福島県林業研究センター)
25 ネマガリタケ培養苗の定植
中村人史(山形県森林研究研修センター)
26 散水方法の違いによるホダ木の水分吸収について
小原孝文(岩手県林業技術センター)

口頭発表

8月27日(土)9:00-11:45(309講義室)
口頭発表は1題あたり15分(質疑応答を含む)です。使用できる機材はOHPと液晶プロジェクターです。パワーポイントを使用される方は、ファイルを会場係にお渡しください。発表者には次の発表者の座長をしていただきます。
9:00-9:15 1 家づくりネットワークと建築設計事務所に関する研究−山形県鶴岡市・田川地域の事例−
菊間 満(山形大学農学部)
9:15-9:30 2 「しな織研修制度」にみる後継者問題−温海町関川地区の事例−
神田リエ(山形大学農学部)
9:30-9:45 3 公共建築物に関する高齢者の意識調査―鶴岡市老人デイサービスセンターの事例―
伊藤仁博(山形大学農学部森林資源政策学研究室)
9:45-10:00 4 木質家具の生産と広葉樹材の利用−旭川・高山・大川を事例に−
天野智将(森林総合研究所東北支所)
10:00-10:15 5 持続可能な森林バイオマス活用による国家エネルギー自給率向上効果に関するシミュレーション研究〜林業分野での110万人の新規雇用開拓は可能か?〜
桜庭秀喜(秋田県立大学生物資源科学研究科自然生態系科学講座)
10:15-10:30 6 製紙用チップ工場における土壌残材のチップ化処理コストの試算
佐々木誠一(岩手県林業技術センター)
10:30-10:45 7 仙台青葉山丘陵地域の保全について
松山正將(東北工業大学工学部建設システム工学科)
10:45-11:00 8 樹木個体呼吸の一般法則
森 茂太(森林総合研究所東北支所)
11:00-11:15 9 システム収穫表LYCSの針広混交林に対する応用―伊勢神宮・宮域林を事例として―
中島 徹(東京大学)
11:15-11:30 10 輪紋葉枯病菌の系統的位置
升屋勇人(森林総合研究所)

大会会場案内図

弘前大学文京キャンパスへの交通
■ JR弘前駅
○徒歩 約15分
○バス 約10分 3番のりば小栗山線「弘前大学前」下車
○タクシー 約5分
■ 弘前バスターミナル
○徒歩 約15分
○バス 約10分 バスターミナル前のりば小栗山線「弘前大学前」下車
○タクシー 約5分
■ 弘南鉄道
○弘高下駅から徒歩 約5分 ○西弘前駅から徒歩 約7分

大会に関する問い合わせ先

〒020-8550 岩手県盛岡市上田三丁目18-8 岩手大学農学部農林環境科学科内
東北森林科学会 第10回大会運営委員会
事務局:井良沢 道也  TEL & FAX 019-621-6137
E-mail:irasawa@iwate-u.ac.jp